給与支払事業所等の開設・移転・廃止届出書を徹底解説

開業まもない事業者さまのサポートに強い、横浜の税理士法人エナリ横浜事務所です。
今回は、従業員等にお給料を支払う前に必要な税務署への届出「給与支払事業所等の開設・移転・廃止届出書」について、徹底解説していきたいと思います。

法人や個人事業主で、従業員等を雇い入れて給料を支払いたいとなった際には、ただ支払うだけでなく税務署へ届出が必要になります。
どのような書類が必要か、まず確認しておきましょう。

(1)給与支払事業所等の開設届出書

従業員等(役員や専従者含む)に給与を支給することになった際に税務署へ提出が必要となります。

(2)青色事業専従者給与に関する届出書

個人事業主の方が、事業にて家族を青色専従者にし、必要経費に給与を算入する場合に税務署へ届出の提出が必要です。

(3)源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書

お給料を支払うようになると、給与から所得税を控除(源泉徴収)するようになります。これらは毎月、預かった分を納めなければならないのですが、こちらを申請し承認されると、半年に一度で納付が済むようになります。

今回は、お給料を支給開始する際に必要な①給与支払事業所等の開設届出書について解説致します。

2.給与支払事業所等の開設届出書とは

給与の支払者が、国内において給与等の支払事務を取り扱う事務所等を開設した場合に、その旨を所轄税務署長に対して届け出る手続きとなります。
給与を支給するようになると、事業主は従業員の給与から毎月源泉徴収を行って所得税を納めなければなりません。(源泉徴収義務)
この届出は、給料の支払いを行うことを税務署に通知し、源泉所得税を支払うための納付書を事業所に送ってもらうために必要なのです。(電子納付することも可能ですが、ここでは割愛致します)
給与支払事業所等の開設届出書は、法人・個人事業主問わず提出が必要です。
個人事業主の開業時に、開業届に「給与等の支払の状況」について記入をした場合は提出が不要ですが、重ねて提出しても差し支えないので、安心の為にも提出しておきましょう。

(1)提出期限

開設の事実があった日から1か月以内に提出をしましょう。
開業時に、既に給料の支給を決めているのであれば開業届などと一緒に税務署に提出してしまうことをおすすめ致します。
後手にまわってしまうほど、源泉徴収した所得税を納めるのも遅れてしまう可能性があるので注意が必要です。

(2)提出先

提出先については、給与支払事務所等の所在地の所轄税務署となります。
所轄税務署を知りたい方は、下のリンクから検索されると大変便利です。(国税庁HPへ飛びます)
【税務署の所在地などを知りたい方(国税庁HP)】
届出自体は、税務署の窓口へ持参をするか、郵送での提出も可能です。
控えも作成し、返信してもらう場合は、返信用封筒と返送時の切手も貼って郵送で提出しましょう。

(3)届出の入手方法

給与支払事業所等の開設届出書は、国税庁のHPからダウンロードが可能です。
(給与支払事業所等の開設届出書:国税庁HP)
印刷できない場合には、最寄りの税務署で用紙をもらうことも出来ます。
(弊社のクライアントさまは弊社にて提出代行を無償で行ないますのでお任せください)

(4)書き方

それでは書き方について解説していきます。

①提出日及び提出先
税務署に届出書を提出する日付を記入して、納税地を管轄する税務署を記入しましょう。

②事業所開設者
個人事業主の方は、納税地として届出している住所(法人の方は本店の住所)を記載し、氏名又は名称には屋号(法人の場合は会社名)を記載します。
個人番号(法人の場合は法人番号)を記入後、「代表者氏名」に事業主の氏名を記入しましょう。

③開設・移転・廃止年月日
【開設】を〇で囲み、事務所等を開設した日付を書きます。
開業と共にであれば開業日を記載しましょう。

④給与支払を開始する年月日
給与の支払いを開始する日付を記載しましょう。

⑤届出の内容及び理由
【開設】の【開業又は法人の設立】にチェックを入れればOKです。

⑥給与支払事務所等について
こちらは空欄で構いません。

⑦従業員数
現状、決まっている役員や従業員などの人数を記載しましょう。

⑧税理士署名以降
ここから下は記載不要です。
税理士の顧問を受けている方は、税理士事務所に提出を依頼するようにしましょう。

最後に

いかがでしょうか。
給料を支給することが決まったらすぐに給与支払事業所等の開設届出書を出すようにしましょう。
ご自身で提出する際、控えを1部残しておくことをおすすめします。
税理士顧問を受ける際なども確認されることも多いですし、記録として残しておくのが良いでしょう。
届出関係は、意外と多くあり提出も手間となりますね。
顧問の税理士がいる方は、税理士事務所に任せてしまいましょう。
税理士法人エナリでは、顧問先様に限り開業時の届出も含め提出代行を無償で行なっております。
開業まもない事業者さまにつきましては、特別価格にてご対応をさせて頂いておりますので、お気軽にご相談ください。
無料相談も行っておりますので、お気軽にお問い合わせくださいませ。